猫の郵便 プラットホーム

【生活】町にあるスーパーには、ぼくの欲しい物はほとんど置いてない。ライ麦粉、セモリナ粉、デーツ、ホールのクローブ、天然酵母、きび砂糖、レンズ豆、ひよこ豆、ビーツ等々々を探すのに苦労する。ネットで探しても少量では送料がついて高く、ひとり暮しに大量買いはコスパが悪い。本当に一般スーパーやコンビニにはありきたりの物しかない。キャットフード探しも街場のひとつの店が全商品をそろえているわけじゃなく、あちこちの店でネット値段とにらめっこして行ったり来たり、ひとり暮しの運びも猫活動の運営も楽な商売じゃない。まあ普通から外れた人間だからやむなしとしよう。

で、鉄腕ウンガさん去りし後のカレー問題に困っていた。何とかゴールデンカレーとか何とかバーモントカレーじゃあ成分に抵抗があるし、カレーパウダーは少量なのに割高過ぎて手が引く。それで長い時間かけて、ターメリック・シナモン・コリアンダー・サボリ・レッドペッパー・ディル・オールスパイス・セージ・ローレル・フェネグリーク・黒コショウ・ナツメグ・ジンジャーパウダー・フェンネル・陳皮（みかんの皮パウダー）・クミン・クローブ・カルダモン・スターアニス・スペイン甘草（カンゾウ）・・・、うろ覚えの材料を少しずつ集めて、自己流のカレーパウダーを作ったのでした。

作り方はいたって簡単。まずはターメリックを弱火にかけて色鮮やかになるまで２０分炒めたら、残り全部をフルイにかけて加えて更に熱すること７分くらい。後は熱を取ってからガラス瓶につめて４０日ほど熟成させたら食べられるようになる。熟成に半年かければ最高十二分だけど、せっかちなので４０日の熟成を終えたら、一か月に一回を〝カレーの日〟にして熟成比べをしようと思っている。それぞれの良い香りを嗅ぎながら「インド脈々何千年の食文化えらいなー」と神妙な顔になるのでした。一ベジタリアンの求道の小径は、熱心な目で見つめられる路地の外猫たちを守る求道として、道を踏み外さない双頭両輪のバランス取れて合っているかもしれない。黙々こうして暮らしている。






























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【夏なのに枯葉ハラハラ】今日こそブログを書こうとしても気が立ち上がらず、どうしようとも何としようとも体がついて来ない。動かない。９月になっても暑い日が続く昼下がりのことでした。がっ、せめて頭を使わなくていい何かをしなければと、引き延ばしていたサユリさんが暮らした３段ケージを解体することにした。「よいしょ」と立ち上がり、まずボロ切れでホコリを取ろうとしたらサユリさんが遺した毛がフワフワ舞う。バンバン舞い落ちる。そして、硬くはまった留め具を取ろうとするとケージ全体がキシキシ揺れ、またフワフワ綿毛になって落ちてゆく。何でも始めるのはダッシュの勢いでやれるけど、物事を整然と終わら果（おお）せるのは難しいってことでしょう。そのケージを行き過ぎた猫たちの面影たちが透明に行ったり来たりした。額に汗ぽたぽた、心に赤色黄色の枯葉がハラハラ舞い散り、「十分なことしてやれたのか」「あれで良かったのか」と指先と裏腹に問答した。バラバラにした金属にシャワーをかけ、絡みついた綿毛やホコリが流れ去る。無常という形のない感情が音もなく木霊し響き渡るのでした。ヴィトゲンシュタインの言葉を借りれば、「語り得ないものには沈黙するしかない」、そういうことなのでしょう。晩夏の夕暮れ、シーンと静まり返る心黙し、代わりに汗が全身を伝うのでした。夏なのに落ち葉ハラハラ伝うのでした。




























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【夏フィーリンググッド】ギラギラ明るい太陽だから影色はいっそう濃く、鬱（うつ）病に絶望します。日が落ちて影にすっぽり全てがつつまれる夜になるとホッとする。ちょっと一休みしようかと、南の窓から北窓へそよそよ吹き抜ける夏風の谷の床をみつけてバタンと寝そべれば、めざとく猫たちがピタッと寄ってくる。これまでバラけて勝手に過ごしていた夏とは打って変わって、ビュッテさんのコピーキャットして皆セミのように貼りついて寝る。頼られる信の〝用〟にフィーリンググッドになる。この夏を猫たちと共に生きる。

そして、夏の開放感は背中まるめる冬鬱に比べたら断然いい。猫たちが「寒くしていないか」「風邪をひかせないように」心配しなくて良い分だけ断然いいのだ。外猫たちも地べたにまったり寝そべって待っていたり、いそいそらんらん迎えに来てくれたりする。そうして汗して活動を終え、「ビュッテさんが生きていますように」と家に帰り、ビュッテさんにせがまれ膝抱っこして微々っと塩入りストレート熱々ココアを飲んでリフレッシュ、体の何処か鬱に抗うセロトニンが生まれる気になる。強い抗鬱剤を飲めない訳があるのです。





























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【ツーカン節約生活】ネット・ニュース一覧を眺めていて、「世帯年収一千万円の３５歳女性「スタバは分不相応」・・・“税込み７１５円”に手が出ない「日本の上位１２％」のリアル」（冬幻舎）という見出しに引き込まれ読んでみた。

大ざっぱなだいたいを書き出すと・・・

場所は東京。３５歳の主婦は自治体職員として週４日働く。年収が３４８万円。夫と合わせた世帯年収は一千万円。日本の上位１２％のクラスに属している。しかし、彼女は「私は下のほうで生きている」いう。

そして、世帯年収上位に属するのに、生活実態から浮かび上がって来るのは？

コンビニに行かない。クーラーもつけない生活をしている。
年老いて、年金が出たとしても、きっと生きていけるだけの金額にならないという自覚からです。 だから、節約する生活をする。心掛ける。割高のコンビニには行かず、安いスーパーで済ませる。「そんなの基本中の基本」と彼女はいう。

当然、スターバックスには行かなくなり、好きな「和三盆ほうじ茶フラペチーノ」をたまには飲みたくても、ドリンク1つの金額でランチ代になる〝税込み7１５円〟は高過ぎる。「ランチに千円かけるのも贅沢➡外食も贅沢」と、これが彼女の節約魂です。

そして、夫は職場で３７０円の弁当で済ませ、お茶を外で買わずに家から水筒を持っていく。

卵は１０個入りが１９８円だと買うけど、２００円を切らないと買わない。買えない。チョコレートも本当はフェアトレードのピープルツリーを買いたいけど、税込みで３８８円もするから、明治やロッテの板チョコを底値で買う。子ども服は中古、リサイクル、お下がり。
それから、行くのはやっぱりダイソー、「１００円ショップに行っちゃうなぁ。」と、これらが彼女の日常の大まかなあらましです。

これをドケチと思うか。貧乏症と笑うか。しっかりしているとうなずくか。

この家庭にとって節約生活は、自らの老後や子供たちの将来を思えば、そうせざるを得ない計算（やりくり）になるのでしょう。主婦である彼女の「未来への暗たんたる不安」は、ひとり猫の郵便の「今現在」と「活動の持続可能性」と共鳴し合います。裕福とされる一千万年収の家庭でさえ、こんな節約を強いられている。まなざしする将来の方角は違うけど、「うん、その気持ち分かる」って痛切に納得する自分がいます。子供たちの将来を思い、自らの老後に不安があるから、今をギリギリまで切り詰める。

人並の暮らしを維持するには、電気・ガス・水道・電話・ネット通信・医療保険や生命保険・家のローン・健康保険や介護保険・子供の教育費や諸経費・・・等々いっぱい、月々どんどんどんと来る支払い請求書に応じざるを得ませんからね。例えば、ぼくなんて携帯をやめたくても、それじゃ市民としての通行証を失くして銀行口座もクレカも持てなくなる。主婦３５歳が欲しい物は食洗器だそうだが、ひとり猫の郵便は食器一つ８００円を買うのをやめた。あれもこれも欲しいまんま手を出たら未来も今も決壊して破綻する。それでも人間なら生活保護というセーフティネットが一縷のワラとしてあっても、ひとり猫の郵便は猫の命の保険として貯金しているので、その望みは端からない➡断たれている。

国に頼らず自分で何とかするしかない現実があります。

破綻する憂き目に遭ったら、猫たちを地獄に突き落とす➡デストピアが開く。だから、一円安い、十円安い、百円安い、ポイントが付く。それらに目を血眼にする今があります。
〝しのぎ〟するのです。
その心は？➡他を（ここでは猫たちを）幸せにしたい➡これが猫の郵便の中でずっと話し合って来たことですので、東京在住３５歳の主婦と同じように➡国や社会に命綱や救いを望めない以上、ぼくと猫たちが生きてゆくことを可能とする「今と未来のスペース」を自分でどうにかしなければならない〝現実〟にもがくのです。
更に傷に塩を塗る物価高に、いっそうの節約生活を強いられる今、キリスト教の言葉「あなた（他）を幸せにしたい」を心の拠り所にして、タコが自分のを食う図を思い描くのです。
ねっ。




























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【ゴロン～窓に映った夕暮れ】３日欠席していた猫が戻ったと外猫たちを背中に残し帰宅しても、仕事があるなしに関係なくやり遂げなくてはならないことが山ほど待っている。サユリさんが居たケージを解体するのは感慨深く、分解したパーツにシャワーをかけ乾くのを待って、資料や本の分類と整理をしている内に窓に夕暮れの気配が射し込んでいた。一つの収納、一つの本棚の一列、一つのダンボール、その中身を処分するとなると大変なのよ。一つ一つの読み込みと仕分け、残す物の居場所を見つけるためには移す先を確保しなければならない。そうすると必ずそこでゴミが出て、小さい物ならいいが４５センチ以上なら木製でもプラスチックでも電動ノコでガーっとやってと作業が思わぬ方へ飛び火する。そうこうして気づいたら、窓がいっそう夕暮れを急いでいた。

慌てて洗濯物を取り込んで、まだ日の光がある間にアイロン掛けをしてしまおう。暗くなるのに焦りながら、それはひとり猫の郵便の命の焦りそのもののよう。そして、最終コーナーで猫のトイレ掃除をして一段落したらバタンとゴロン。この季節はいい。冬と違って、どこでも床にゴロンと寝られる。すると猫たちが三々五々、集まって来てぼくの体のあちこちに寝場所を探す。そよそよ風が吹き抜けて幸せ感じる時間なのだ。鬱（うつ）の治療は➡①休養②抗うつ剤③環境・・・、③以降もっと言われたけど、①の眠ることを一番最重要にしている。必須の地域猫活動がある以上、やたらめったら薬を服用できませんのでね。その代わり運動を始めました。ウェイトトレーニングで重い物を持ち上げている時は息ハァーハァーして丁度いい思考停止、体が疲れてよく眠れる。

右にプーちゃんがちんまり寝つき、それぞれ周囲をうろうろして２３４と撫でさする間に眠りに直ぐ墜落する。何があろうと睡眠、何をかき分けようと睡眠確保して、生気が少しずつ戻って来た気がする。運動のせいもあるかもしれないが、５月６月と体力がアップして多少のことでは息が上がらず、何があっても体力の上で悠然としていられるその気でいる。鬱の他に、体重が落ちて落ちて、痩せて痩せた上に、みっともなくなったら、生きる気力も失せるというもの。眠ることで心を落ち着かせ、運動することで余計なことを考える余裕を失くさせ、眠りのしじま行き交う猫たちの幻や毛の温みが許しの粉をまく惰眠の囚われ。だらしなく寝てそれでいいんだよ。頑張らなくていいんだよって。猫たちと一緒に描く滑稽な寝絵文字➡ノープランノーブレインという道しるべ。




























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【真夜中の公園でギョッ】６月、梅雨入りしてから、よく雨に当たった。夜になると待伏せたように雨がよく降った。もう何もかもを受け入れてやっているから➡雨が降ろうが➡槍が降ろうが➡ゆきずりの不審者に悪態つかれようが➡どうってことない。だけど、面と向かって正面切って塞がれると立場ない。その夜、カーブをきって、某公園に入って行くと、狭い通路に大きな男が仁王立ちで立っていた。瞬間、文句を言われるか、殴られるかと思って〝ギョッ〟とした。髭もじゃの強面（こわもて）の男だった。

しかし、男から出た一声は、和んだ柔らかな声で、佇む猫を指さし「その子、あんたを待ってたよ。俺の全然、食べてくれないんだ」と。その公園でエサやりをしているそうなのだ。地べたにウェットとドライが置かれていたが、以前みたいに注意はしなかった。「ありがとうございます」と返礼した。相手が恐かったからじゃない。流れるまんま身を任せるのを覚えた。一見（いちげん）でヒトを変えるは無理だからだ。ギョッとした感情は雨に流れ消えた。男は静かに立ち去った。やがて収まり所があるだろう。


























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【そんなものさって空流し】静岡県のＳノリコさん、再び素早く外猫たちへ純缶１２５ｇの贈り物をありがとうございます。現在ぼくらにとって、得がたい貴重品を見る思いで、純缶のパッケージを開けさせていただきました。高かったでしょう。そうなんです。純缶に限らず、キャットフードが強烈に値上がりしている今日この頃です。捨てる神あれば救う神ありですね。活動の足になる大事なチャリが亡くなったりと悪いこともあれば、こうして思いがけない幸運が図らずも舞い込みます。運不運って、背中合わせの光と影、そういうものです。

運が良い時もあれば、運に見離されっぱなしでついてない時もある。上れば下りる。光射す時あれば影射す時もある。去る人もいれば来る人はあんまりいないか（笑）。Ｒｉｓｅ＆Ｆａｌｌ、そういうものです。つい昨日、欠品したキャットフードを買い足しに行った店で、レジを済ませて直ぐバックパックに買ったのをつめ込む時、「５０才以上の男性限定クーポン券」という表示を目にした。「ラッキー！」とアテンダントに申し出たら、「そうは見えませんよ」と返答され、身分証明を見せたら素っ頓狂な顔をされた。若見えって、ふーむッ。

くたびれ果て疲れ果て、オジイさん気分にどっぷり浸かっていたから、お世辞でもニンマリ嬉しくなった。ピッタリパンツとピッタリＴシャツを着ていたせいか。近頃始めた運動に活力を与えられているか。それとも長い間のベジタリン・ライフが体や皮膚の衰え防止をしているのか。お世辞でもこういうことは、会話が成立していたのだから、素直に真に受けた方がいい。外に発する活力があるなら生きていける。やっていける。大丈夫だ。青い空にひとりきり、良いも悪いも引き連れて、山あり谷ありそういうものと、悪いも良いも全財産になる。




























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【顔を上げよう青空が広がっている～またやられた】マイ・オンリー・・・、また自転車を失くした。新車で２か月、あるべき所から跡形もなく。しかし、驚くことに、驚きもせず、鉄腕チャリを駐輪させた所に向った。人生は失われ～失われ～失われること、形あるものはどんなカッコウにしろいずれ失われる。３年このかた、身辺整理に明け暮れる中で身にしみて体得して来たこと、失うにまかせるしかない。手でつかむことが出来ない灰のかなたに滅したら、もう見えない。目を細めて見る、梅雨の晴れ間が、やけに眩しかっただけだった。そう、空がある。こう、生きている。命をとられたわけじゃない。顔を上げよう。大空が広がっている。次のスペア・チャリは当分買わないかもしれない。お金の問題じゃなく、「君は何なの？　どうしたいの？　どこに向おうとしているの？」と自分に問いかけてみたいからだ。



























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【物価上昇に➡はふはふ】静岡県にお住まいのＳノリコさん、外猫たちに純缶１２５ｇをいっぱい贈っていただきましてあろがとうございます。まるまる４日分になります。純缶１２５ｇは一日に１０缶以上使いますので本当に助かります。ミニ純缶は残るそうですが、１２５ｇの方は生産中止になるらしく、いま市場に出ているのを売り切ったらそれっきり、代用品がみつからない場合はミニ純缶２缶で大きい缶１缶分となるので、一番安いミニ純缶で回そうとしても純缶１２５ｇの値段が安定していた頃に比べたら、１ケース（３缶入×１８セット）相当分が２倍の大幅値上げ大幅出費になります。視界がクラクラします。これまで純缶大を６ケース／６万２千円見当だったのが１３万円になるんですよ。カルカンパウチでＯＫしてくれる猫もいるにはいるけど、ぴゅー太郎やポンセカノンなど古株たちは絶対〝純缶派〟なので、プラス５万円の出費は覚悟しなければなりませんね。どうする➡榎本、それに値上げは純缶だけじゃなく、ほぼ全部が値上がりしているから大流血です。大惨事と言える物価高です。はふっ。んー、身を削るしか方法がない。だけど、契約アンペアを１５Ａに下げて、ぼくの電気料は２２００円台ですよ。これ以上、何を切りつめれば良いのか。頭悪いアヒルは目の前真っ暗になって卒倒しそうです。物価高の一因のロシア禍も治まりそうにありませんし、アヒルは「はふはふ」するばかりです。はふっ。


























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【ちょべりばー➡不都合な真実】ＴＮＲ活動（外猫を捕まえ➡不妊去勢手術の後➡リリースする）で逃がす猫は勘がいい強者（つわもの）だから捕まえるのは至難の技。そして、ＴＮＲで強制捕獲器の恐怖を味わった子を再び強制捕獲器で捕まえるのもこれまたむずかしい。今、保護しようとしている子は、さわることも近寄ることも出来ないので、捕まえる方法は強制捕獲器しかほかに方法がない。地域猫活動に出かける前に時間をとってやってみたが、〝敵もさるものひっかくもの〟物の見事にシカトされた。パスされた。

梅雨が明けて、エサやりが戻って、見失わないよう、見失わない内に、ポンセカノンさんのこと捕まえようとして、あの手この手尽くしている。だけど、空ぶり続きで３回失敗。知られたくない不都合な真実です。鉄腕さんから１０年前／豪雪時のカノンの噂を聞かされているから１０才以上になります。１０才超えて他の猫や再開発に追われるのは辛かろうと家暮らしを味わせてやりたいのだが。「その手は食わぬ」、梨のつぶて視線を返されるばかり。サユリさんやビュッテさんみたいに➡さわれれば何とか出来るのだが。

良からぬ物を持って来た➡空気をサッと読まれて➡普段はする靴たたきにも来てくれない。いつもなら「早くメシを出せ！」と靴を猫パンチしては逃げるデモンストレーションを芸の内にしているけど、遠巻きも遠巻きにして決して近づこうとしないからお手上げです。可愛い顔してしたたかに賢い。動物的勘の鋭さ、それで１０年以上サバイバルして来れたんだろうが、逆に人馴れしない不都合な真実が命取りになってしまうかもしれない。運命と言えば運命、されど体至る所ハゲが目立ち、老いて厳しい冬を越えられるか。



























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【道に迷うアヒルからのお願い】身辺整理または断捨離は、手離したくない物から真っ先にやることがコツだそうです。今回、掲載したのは、ぼく以外の人にはガラクタにしか見えないかもしれませんが、亡くなった猫たちを弔う物として大切にしていました。鉄腕ウンガさんが亡くなった時、自分の住まいを引き払わなければならなくなりまして、たいがいの物を捨てました。しかし、これには愛着があって、猫と共に連れて来ました。ろうそく立てです。乗っけている光モノの翼は下手くそな手製です。セメダイン工作をしている内に➡向かって右の翼の先端が、猫が走ってよけたために、思いっきり机にぶつけ、欠けてしまいました。まさしく〝翼の折れたエンジェル〟のストーリー仕立てになりました。ろうそく立ては幅１１センチ×高さ１０センチ、光る翼の方は幅１２センチ×高さ５センチ。猫の郵便、ぼくらの活動に関わりのある方にもらっていただきたいのですが、いかがでしょうか。まだまだ大勢いる猫活動と並行させ、こうして一つずつ終わらせてゆきたく、よろしくお願いします。でも、申し出は誰もいないかな。気にとめていただければ嬉しく思います。





























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【みにくいアヒルの子】３月から５月半ば、どうしても抜きさしならない用があって外を駆け回らざるを得ず、街を歩き電車に乗った。東京の街々は、皆さん綺麗な洋服を着て、こなれたスマートさ眩しく、慣れない街歩きに気が引けて、自分を土ぼこりか汚れたシミのように感じた。そこにあってはいけない土ぼこり、そこにあってはいけない汚れたシミ、自分が鬼っ子である自覚が心の隅にずっとある。ぼくは「みにくいアヒルの子」なのだ。体感するその自覚なら十二分以上にある。

みんなと同じ感覚を共有しない➡みんなと同じ輪の中にいない➡圏外➡埒外➡蚊帳の外➡そうして生きて来た。日の光ある常道の世界から見たら、ぼくが言ったりやったりしていることなど目障りでみにくく見えるだろう。その通りだ。でも、ぼくにとって、常識的世間は窮屈で居心地悪い。そして、自分なりにやっていたら、知らず知らずに枠の外に脱線していた。変にしか生きられなかった。だから、変な人、みにくいアヒルに見られて当然なのだ。変なことはたっぷり自覚している。

「あなたのやりたいように、感じるまんまそのまんまでいいのよ」って練馬のヒサエさんに言われた。世間に迷惑をかけ、バカ男とブス猫一行、みにくいアヒルの一団が行く。はなつまみ者が行く。いいじゃないか。そう思う人の気持は止められない。言われっぱなしだけど、土ぼこりの煙幕で猫たちを守り通し、到達しようとするゴールがある。やわらかな真綿に守られ育った人とは違う固い意地がある。鬼っ子は恐い領分が生んだ悪党だから、取り扱いには注意しましょう。恐いのよ。




























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【バカ男とブ猫とひとつ傘の下】急なにわか雨、どしゃぶりの雨の中、東芝本社敷地の隅っこで、三毛猫リリを傘の下に入れてしのいだっけ。朝まで帰れりゃいいやと豪雨の中に閉ざされた。ひとつ傘の下、激雨に叩かれ耐えぬいた。懐かしい良い思い出です。懐かしもうと思い出は幻の中、還らない。・・・そして、ネットでかつての友だちのＳＮＳをみつけた。懐旧の思いに書き込もうとしたが、連絡してみようと心チクッと動きかけたが、「やめておこう」と指を止めた。千切れた雲なら、途切れた道なら、そのままにしておこう。別の人生を行く人に割り込んではいけない。ふり返らず自分の道をただ行こう。今夜も外猫たち待つ活動にくり出そう。まだゴミ出し終わらないカセットテープのケースを洗おう。あれとあれとあれを「解体しなければ」と目に映る。本や写真の整理もしなくちゃ。片手にバール、片手に電ノコ持って、猫たちと共に生きる道を切り開こうと忙しい。

この前、ブログを編集する片手間に、「雨垂れ石をうがつ」という故事成語を初見で学んだ。「雨垂れが長い時をかけ石に穴をあけるように、小さなことをこつこつ根気よく続ければ大きなことを成し遂げられる」との意味だそうだ。ファーサイドへ、よそ見している暇ない、していられない。ふーむ。加えて時々、にわか雨に襲われるように、「頭悪いくせに評論家気取って」と馬鹿にされたり、「きたない猫の写真のっけて同情を買ってイヤらしい」等のメールされるが、バカ男と汚い猫は自前で必死に切り開こうとする今があるから➡言われることは聞かない。当たらない。バカ男がブ猫に傘さして相合傘で生きている。外で雨風暑さ寒さヒトの邪気にさらされ生き抜けば、誰かが望むような可愛い猫でいられない。でも、このぼくにとっては、一生懸命生きてる姿がいじらしくこの上なく可愛くなる。そして、ブ猫同様に荒波越えたぼくは汚く、旧友の前に姿現さない方がいい。


























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【気になる女の子】一度消えた気弱な女の子〝ポンセカノン〟は、縄張り争いに敗北して近くの某パークの猫たちが死んだ隙間に乗じて冬中ずっと避難していた。公園の地べたに直撒き餌やり完備で好都合だったのです。時折、道々でカノンに出くわすと決まって他の猫に追いかけられ必死の形相で逃げまくっていた。あゝ生きている➡ならそれでいい。来るまで待とうホトトギスじゃなく、来るまで待とうポンセカノン、最初にひき継いだ所から追われ追われて２００ｍ移住した。再開発ラッシュで場を失くした猫たちが麻雀パイのようにガラガラかき混ぜられたのです。だから、誰がどこから出て来るのか、どこに誰が移り住むのか、明日なきガラガラポン状態に戸惑うばかりの毎日。

そして、ポンセカノンさん、６か月以上の欠席に「もう戻らないのか」と思っていました。けど、梅雨に入った長雨続きで公園に撒かれるフードが雨びたしで用をなさない。それで「こんなの食べられない」って干上がったのでしょう。２週間前から元に戻って、熱心に待つようになりました。呼び鈴を鳴らしてやって来るのも➡ぼくがどこの誰かも覚えていてくれました。足元に突進して頭突きしては逃げ去る習性も健在です。鉄腕さんから「カノンは凶暴！」と聞かされ、しかし凶暴なのは気弱の裏返しなので、なんとか保護して逃げ回る暮らしじゃなくしてやりたいけど、近寄ることさえ頑なに拒否されてはお手上げです。気になる女の子の先々が心配ですが、どうにもなりませぬ。



























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【また自転車ドロボー～でも損得気にしたらやってられない】実はブログを休んでいる間に、買ったばかりのチャリが盗まれた。ショック、いや新車購入にご支援をいただいた方に「申し訳ない」気持ちの方が大きかったですね。２台で回している活動が一台きりになると、その一台がパンクしたりなどアクシデントに見舞われたら活動に支障が出るので、とりあえず「銀座ドンキへＧＯ」して安目のチャリを買ってコストを抑えました。鉄腕号がやられなくて良かったと言ったら、新車購入を手伝っていただいた方に申し訳ありませんが、鉄腕号にさえ何時か何らかの形で「さよなら！」することを今の自分は知っています。

失うことが人生さ。って、失くした時の立ち振る舞いが大事なのよって、自分にリスクをセットし直しました。猫活動は損失ゼロやリスクゼロを見込んではやれませんからね。物はやがて損耗するし、人も遠からず消耗するし、猫たちにだってフード代や医療費を請求するわけには行かない。得するメンタルでやれる活動ではないので、吹く風に「セラヴィ」と流しました。これで乗り換えたチャリが何代目になったのか、数えるのも思い出すのもめんどくさいほど。色々ある。忘れた。忘れた。忘れて、忘れて、「ＬｉｖｅＦｏｒＴｏｄａｙ」とリフレッシュする。命失くしたんじゃないもん。過去のチャリよ、ありがとう。



























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