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2013
06.20

台風接近ねじり鉢巻き

猫の郵便については はじめにを是非ご覧ください。アーカイブはこちらです。

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昨日19日の記事のビジュアルイメージをあえて解説しますと、モノクロの画像に映っているのは、往年の大スター エリザベス・テーラーとポール・ニューマンが主演した映画「熱いトタン屋根の上の猫」です。
原作はテネシー・ウイリアムス。うだるような暑さの中でやり切れない夏を生きる人たちが交錯しあうオムニバス・ドラマ。アメリカの南部出身の戯曲家ならではの作品でした。

耐えられない暑さ。出口のない夏の空気に閉ざされ、行きかう病気の不安や挫折や葛藤や愛の不毛や誤解や和解や失楽の思いや人生の野望・・・
熱いトタン屋根の上の猫とは、よく言ったものです。

やり切れないこと、やり切れない関係、やり切れない局面。そして正解のない人生。生きていれば色々ありますよね。
ですが、そこで“しゅん”となって打ちひしがれているのでは、ドラマは展開をみません。
やり切れない大地に足を取られ、窓ガラスにふいに映った理想とはちがう自分をみつめ、行ったり来たりのドツボにはまり、何にだったら自分の心を解き放てるのか、紆余曲折の果てにそれぞれが歪んだ中にでも醜い中にでも“美しい昇華”を勝ち得て編み込まれてゆく、テネシー・ウイリアムスはそういう作家でした。

エアコンがない時代、夏になるとうだるような熱風のアメリカ南部に生まれ、やり切れない家庭環境に育ち、逃れようのないその場で魂を熟成させ、しかし後に数々のヒット作や問題作を世に送り出す劇作家となったテネシー・ウィリアムス。日本では「欲望という名の電車」や「ガラスの動物園」が有名です。

コンプレックスや心の病(やまい)が彼の魂を羽ばたかせる踏切板となり、不快な夏のシュチュエーションやイメージが作品に甘美な追い風を送っている。それって、人生どう転ぶか分からないってことだよね。

そして、この時代に今さらエイザベス・テーラーとかポール・ニューマンなんて、時代遅れと言われそうですが、夏が来るたびに思い起こすのがテネシー・ウィリアムス・ワールドなのだから仕方がない。
それは、夏の暑さにめげる五感や鼻先や頭の片すみに、蚊取り線香の煙のように香しく(笑)ほのかに匂い立ち、心の琴線を刺激してやまないのです。やり切れない痛みがそこここに散りばめられている。だからこそ、それがうま味成分となってチクチクと忘れがたく夏ごとに舞い戻ってくる。

テネシー・ウィリアムスは夏の光と影を編む作家。テネシー・ウィリアムスは甘酸っぱい“痛み”の劇作家。
痛みのない人なんていない。
顔から火が出るような恥ずかしい体験や思い出したくないもない体験って、なければ“きっと”ウソだよね。
痛みとサイドバイサイドで歩いて行くのが、LIFE! その方が居丈高にならなくて、優しい気持ちでいられるから丁度いい。

さて、今年の夏は、どんな夏になるのやら。台風4号が過ぎ去ったら、灼熱の太陽が一気にヒートアップしそうな気配。気負けしないように、気分は“ねじり鉢巻き”で行こう。


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