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2014
04.09

悪魔の獣医師

猫の郵便については はじめにを是非ご覧ください。アーカイブはこちらです。   19℃~12℃   
 

悪魔の獣医師】ナチス関連やホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人や他民族への破壊、大量殺人を意味する言葉)を描いた映画で否応なしに見せつけられる場面がある。
貨物列車に満載され運ばれて来た大勢の老若男女子供や赤ちゃんたちが、収容所に到着すると、半ば暴力的にプラットホームに引きずり降ろされ、ナチス司令官の指先一つの合図で「右! 左!」と仕分けられてゆく。
片方は即座にガス室送りのグループ。もう片方はまだ何らかの形で、労働力とかモルモットとして使い勝手があるグループ。
即ガス室送りになるグループは老人・病人・子供・赤ちゃんと赤ちゃんを抱いた母親など。映画とは言え、恐ろしさで身が凍り付かざるを得ない場面だった。

殺処分の「Yes or NO」が一人の司令官の指先一つの動きで一瞬にして決められる。恐怖の瞬間。
私はいつからかこれらの場面を、この国で今なお止むことがなく続く「犬猫の殺処分問題」と重ね見ている。命を選別する恐ろしい瞬間として、システムとして。

命の選別をするナチス司令官。では、犬猫の殺処分の「Yes or NO」は誰の判断になるのだろうか。
命の選別をするナチス司令官の役割を果たしている人は・・・。システムは・・・。
去年、札幌市で誤って飼い猫を殺処分にしてしまった事件では、獣医師の判断で「人馴れしない。凶暴である」と見なされ、殺処分が決定し執行されたという。
風聞では聞いていたが、実はこの「札幌事件」で“獣医師”が「犬猫の殺処分」に関わっている事実を初めて知った。

獣医師と言えば「動物の病気を治す職業」と思い込んでいたから、「獣医師が殺処分に加担している」ことに言い知れぬ戦慄の衝撃を受けたのを覚えている。病気の動物を治療し生かす職業に就く人が、裏の顔として「動物を強制的に死に至らしめる」役割を果たしていたという衝撃。
「悪魔の獣医師」と正直思った。職業倫理として許されないとも同時に思った。
この先生に診てもらった人たちは、この先生のもう一つの顔を知っているのだろうかという感情も湧き上がった。
犬猫の殺処分制度の中でシステマテックに働く獣医。殺しの先兵となり機能する獣医。報酬はいくらなの? いくら貰っているの? 倫理はどこにあるの? その業務を誇れるの? カミングアウトできることなの?

人猫共生会議の責任者は
『獣医師に殺処分を委託するのは、動物愛護法に「違反と矛盾」をしているし、税金の使い方を間違えている。殺して減らすのではなく、東京都のように生まれなくして減らすべきではないか』とはっきり言っている。
過去から今まで、殺処分を減らす方向や無くす方向で惜しみない努力をしている獣医師はどれくらいいるのだろうか。
自分の判断で動物を死に至らしめるなんて気持ちがいいものではないだろうに。

殺処分の現場に立ち会う獣医師。はっきり言って、これらの獣医師たちより長年捨てられた犬猫と付き合って来た私の方が遥かに犬猫のことをハートとマインドとボディで良~く知っている。
保健所に収容されてから僅かな期間。それは犬猫にとって慣れない恐怖の場所であり、恐怖の時間であり、対面する人etc何もかもが恐ろしく心を閉ざす条件の下にいるのだ。
命の恐怖にさらされれば、動物なら威嚇の表現に出るのは自然なこと。犬猫にとって「不利な条件」の下で、それらを見立て「延命に不適格!」と判断するのは人倫にもとるではないか。

我が家の保護猫はみんな捨て猫。家に連れて来てから、しばらくの間はどの子もこわばりを見せる。慣れるまでは時間がかかる。そして、そこが安心の場所だと分かり出すと少しずつ心を開き始める。
しかし、保健所には犬猫がリラックスして心を開く条件など何にもない。
奈良保健所は収容した猫の譲渡や殺処分の判断について
「・・・飼い主が現れなければ健康状態や性格を判断した後・・・」としているが、奈良保健所やその雇われ獣医師に「命を選別する適正な判断ができる」とは思えない。

札幌市(飼い猫殺処分事件)もそう。愛媛(ペット業者が大量遺棄した犬を不適正に管理し殺処分を執行した事件)もそう。兵庫(強制捕獲器で引き取り業務をしている件)もそう。

もちろんのこと、良い獣医師先生は沢山いる。優しい獣医師。人格者の獣医師。TNR協力医、猫問題を解決すべくセミナーなどを開き努力を惜しまない獣医師・・・。
だが、去年の動愛法改正の際に犬猫の生体販売の問題でペット業者に肩入れしたのは獣医師会。そして、FUKUSIMAに取り残された動物救済に手を上げ、立ち上がっている獣医師はわずかばかりという現実も情けなくなる。

諸手を上げて書きたいことではなかったが、書いておかなければいけないことだった。

殺処分に遭った犬猫たちの逃げ場のない悲しみへのアプローチは、人間にあるイマジネーションを使って胸元に引き寄せるしかない。犬猫の殺処分制度が一刻も早くなくなるように。


99リス

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