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2014
05.08

猫並みの頭 ~ぶっちゃけトーク6

Category: 地域猫原点
猫の郵便については はじめにを是非ご覧ください。アーカイブはこちらです。    22℃~16℃  

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                      今はもうこの地上のどこにもいないリリタン

猫並みの頭ぶっちゃけトーク6】お前の頭は猫並みだ。今まで活動中に路上で何度も言われた言葉だ。これを翻訳すれば、つまり「お前は馬鹿だ」、「猫の頭並みに馬鹿だ」と言っているのだ。
人間を最高のランクに見立て動物を馬鹿呼ばわりする立派な人たち。ある者はベンツに乗りさっそうと去って行った。又ある者はハイグレードな釣竿を肩に乗せ肩怒らせて違法釣り場から帰って行った。又ある者は時の皺を顔に刻んだ立派なお寺の住職だった。

こうして「僕」は猫になった。彼らとは真逆の生き方を選んで生きている。

そして、猫になった「僕」は、朝な夕な仲間の猫たちにせっせと弁当を運ぶ暮しをしている。猫のガーデンを毎日毎日めぐっているうちに世間は増々遠ざかって行った。
行きずりに「何故そういうことをしているんだ」と何度も聞かれた。でも、人生の価値を異にする人に話が通じるわけはなかった。「猫」はいつも
「はぁ~」と両手を広げ息をもらし、首をかしげた。
お金もうけをし、立派な肩書を身に付け、ピカピカに磨いた車を自慢する人生のチャンネル(水路)を「僕」は選ばなかった。
チャンネルが違えば話は平行蛇行しほとんど通じない。
「野良猫なんかせいぜいその辺で野垂れ死にして当たり前だろ」と言われた時は耳鳴りがした。

路上のクレーマーに毒づかれ、戦時中「特高」だったと名乗るジジイからは三階から水をぶっかけられ、若いサラリーマンにすれ違いざまに腕を殴られ
「あっ間違った」と笑われ、不良エサやりおばさんに捨て台詞を吐かれ、役所からはポスターの取り外しを命令され「外さなければマスキングの紙を貼りに行く」と催促された。
「殺すぞ」と言われたこともあった。坊主には「毛唐」と罵られたこともあったっけね。連戦連敗の負けの武勇伝だ。

毛唐? 仕方がない。だって、「僕」は「猫並み」と言われる身分なんだもんね。猫に毛は大事な宿命の友。自分についた毛を身ぐるみ剥がして「人のふり」して人並み気取りで生きて行こうとは思わない。何でも言ってくれ。
何を言われたからといって、「僕」は君たち(猫たち)を見捨てたりはしないということを自分の救いとしよう。
そんなある日のこと、猫ガーデンで問題が巻き起こり、とある晴れた日の午後、「僕」は猫の毛がついてないか気にしながら、猫にしては上等なスーツを着て出かけたのであった。

大きなビルにたどり着いた時、いつもと違う「僕」を見て、シド君やジプティやリリタンが道すがらケゲンそうな顔を浮かべていたっけ。
審問で「活動を差し止められるのかな?」と心配だったが、そうなればなったで法の網の目をかいくぐる痛快劇的な方法はもう考え付いていたので、堂々と会議室に入って行った。(つづく  近々に「スーツを着た猫 ~ぶっちゃけトーク7」UP予定)


冒頭写真は「リリタン/とらちゃん猫孤児基金」の元気だった頃のリリタン。上手い写真です。これが「猫パンチTV」の某ブログに突如掲載されていて、びっくりしたのは何年前のこと? 光陰矢のごとし。
今はもう誰もいなくなったリリタンのかつての場所は草がボウボウと生い茂るだけになった。
 

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