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2014
11.07

最後の青空

Category: 写真メモ
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琴ピッちゃん最期の空

【最後の青空】琴ピッちゃんの見送りをしてから一週間の時が経過した。時の刻みはあっけない。江戸川区廣済寺から帰って来て一週間。亡くなってから二週間。保護してから三週間。
琴ピッちゃんと7年半仲良しで暮らしたキング姫と花椿にも馴染みの空気のような存在だった「片割れ」が突然去ってから三週間の時が流れたことになる。
その間、仲良し3匹の守護の木「イチョウの木」もみるみる姿を変えて行った。
残された二匹は寒くなって行く季節の中で、前にも増して肩寄せ合って〝ごっつんこ〟と共にぴったり寄り添って行動している。7年半の光陰をふり返れば目にヒリヒリと痛みを感じる眺めである。その哀愁を道行く人は誰も知らない。

琴ピッちゃんを保護する3日前に「目を疑うことが起きた」と鉄腕ウンガさんから聞いている。それをブログで言うタイミングを逃し、ずうーっと言いそこねたままになっていた。
琴ピッちゃんを見送ってから一週間、「琴ピッちゃんの神秘」を記憶の足跡が確かなうちに書き残しておこう。


それは、その夜に現場に到着すると、普段ならフードを差し出すと直ぐにパクパク食べ始める琴ピッちゃんなのに、その時はどうしてなのかぐずってしまい、なかなか食べようとしなかったという。しゃがみ込んで「どうするの?」と声を掛けても琴ピッちゃんは何の反応も見せずとうとう生垣の中に引っ込んでしまった。
しばらく様子見して他の子の世話をしていても、もう琴ピッちゃんが出て来ることはなく。「食べなきゃね」と、鉄腕ウンガさんがフードの皿を持ち藪の中に差し入れると、その時、何と琴ピッちゃんは自分の手を鉄腕ウンガさんの手の上にそっと乗せたのだそうだ。鉄腕ウンガさんの驚きと言ったらなかったという。

これが7年半かかって初めて、〝生〟に〝直〟に琴ピッちゃんに触れた瞬間。それも鉄腕ウンガさんが「触ろう」とか「捕まえよう」として実現したのではなく、琴ピッちゃん自らが鉄腕ウンガさんの手に触れた。
・・・何かの間違いだったのかもしれないけれど、鉄腕ウンガさんはこれを「琴ピッちゃんからの何かのサイン」だと感じたそうだ。
何としても助け出さなければ」「何としても家に連れて帰らなければ」、この一瞬の衝撃が鉄腕ウンガさんの固い決意の引き金になったと聞いている。

そうして、保護された琴ピッちゃん。鉄腕ウンガさんの家での琴ピッちゃんは、弱っていたせいもあったかもしれないが、保護した子みんなが初めは当惑する様子をしばらくの間見せるものを、怒るでもなく怖気づくでもなく身をすくめるでもなく受け入れているようだった。今となっての唯一の慰みである。
人慣れしない外の子を我が意のままにコントロール(捕まえる)するのは実にむずかしく、最後の最後に琴ピッちゃんが「それ」を許してくれたのを、大げさかも知れないけれど、「生命の驚異と生命の神秘』を感じさせられた〝手の重ね合い〟の瞬間だった」と今でも目に潤む温もりとして鉄腕ウンガさんは「忘れられない」と述べている。

現場活動で行きずりの人に「お前の頭は猫並みだ」と何度言われたか分からないけれど、人が手前勝手に想定するほど猫は馬鹿でもなければ、恩知らずでもない。
琴ピッちゃんは人慣れした猫ではなかったが、この私のこともちゃんと覚えていてくれた。
花椿だって、キング姫だって、担当場所がちがうから日常的なコンタクトはないけれど、その場に行くとちゃんと私のことを認め覚えていてくれる。だから、琴ピッちゃんも収容された後に、「嫌な人の所に居るんじゃない」「優しくされている」と、何もかもを分かっていたように感じることがある。


  

秋の夕映えになる前に冷たくなって帰って来た琴ピッちゃんを抱いていたら、窓の外に見える空の青が「慈悲」を与えるような柔らな色で広がっていたので、琴ピッちゃんの顔に照らして上げたかった・・・雲の間にできた束の間の優しい色合の青空だった。


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