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2013
11.25

スーパー・ピノコ:出地域猫記

猫の郵便については はじめにを是非ご覧ください。アーカイブはこちらです。    16℃~10℃ 

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スーパーピノコ出地域猫記】11月24日、雲一つなく晴れ渡った静かな日曜日の午後。地域猫スーパー・ピノコは推定約8年の幾星霜を経て、これから飼い主になるIMさんと協力ボランティアのATさんの4日越しの努力の甲斐が実って、ようやく捕まってくれました。捕獲成功の連絡を受け、正直「ホッ」と胸をなで下ろしました。
一週間過ぎても捕まらなければ、対策を講じて私たちも乗り出すことを考えていましたが、飼い主になるIMさん本人が救出劇シナリオの中心人物でいることを重んじていました。

捕まえられケージに入れられる時、ピノコさんは大暴れをし、IMさんもATさんも噛みつかれたり引っ掻かれたり、大騒動だった模様です。
しかし、強制捕獲器を使えない場合は、私たちにも経験がありますが、支払わなければならない代償があります。
捕まる側の猫にしてみれば、身に降りかかる生存の危機ですから、必死に抵抗するのも無理はありません。IMさん、ATさん、許してやって下さい。

そうして、捕まったピノコさんは晴れて家猫になるために直ちに犬猫病院に直行し、爪切り・ノミ取り・駆虫のメンテナンスを受け、聴診・体温測定・血液検査なども受診しました。その結果、心音と体温は問題なし/異常なし、内臓機能の数値も正常の範囲内、白血病の検査も陰性だったとのこと。
しかし、残念ながらピノコさんは、猫エイズについてはポジティブ、キャリアでした。
でも、猫エイズに関しては私たちの経験上、発症しなければ長生きしている子もそばにいるので、愛されストレスのない暮しを営めるようになれば大丈夫です。腎臓の数値も悪い結果は出なかったと言いますし・・・

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モーセが虐げられていたユダヤ人を率いてエジプトから脱出した物語「出エジプト記」になぞらえるわけではありませんが、ピノコさんの外猫生活からの脱出劇「出地域猫記」の物語。
IMさんとATさんの心血を注いだ四日間に及ぶ努力と緊張、そして目的達成の後に流した涙の中にピノコさんのこれからが確かなものとして約束されたのだと思います。
もう車に引かれる心配もなく、もう夏の渇きの太陽に鞭打たれることもなく、もう冬の冷たい針や棘が迫りくることもなく、もう通りすがりの好奇の目に翻弄されることもなく・・・
「今、ピノコさんは “約束の地”に踏み入って行ったんだ! 一歩ずつ 奥へ 奥へ 確かに 確かに」と、そう思うと何か万感胸に迫り来る感慨がありました。

ピノコさんが去ってから、活動でピノコさんが定宿にしていた“あの場所”を三回通り過ぎましたが、今はシーンと穴が開いたように静まり返り、誰もいず、過ぎ去った「時の色模様」や「幾多の猫模様」が瞬時に走馬灯のように駆け抜けて行く感覚が脳裏に渦巻きました。そして、これでよかったのだと・・・
ピノコさんの「外猫からの脱出」は、まち猫問題や野良猫問題の最良の解決法なのだと・・・
彼の地で生きた猫たちの中には、マッチ売りの少女のように「死ぬ」ことでしか脱出口がなかった子が大勢いましたから、今回のピノコさんの「生き抜いての出地域猫記」は本当に幸せなことなのです。

車にひかれ道路で冷たくなっていた猫さんの遺体を脱いだジャンパーに包んで家路をたどった時の、やり切れない朝焼けの、あの眩しさとあの切なさ。
力なく地べたにうずくまるのを家に連れ帰り、わずか数日添い寝しただけで旅立たせたリリタンやギンガー君やブリちゃんへの申し訳なさ。
人馴れせず一度も触れられなかったロロタンは、給食場所まで来て、倒れ死んでいた。・・・死んで初めて抱きしめることができた。
突然具合が悪くなり、病院に連れて行こうと、辺りを探しに探し回ったジプティーはうっそうとした夏草の茂みの中にすっぽりとはまり込みうずくまり、発見し抱き上げた時の透き通ったあどけない瞳が今でもトントンと瞼の裏窓をノックする。
みんな、みんな、ピノコさんの顔見知り。だからこそ、ピノコさんには皆の分まで幸せになって欲しいのです。

そして、我が家には昔々ピノコさんと一時期同じ釜の飯を食ったダー君やバラタマタンやセージ君やパセリたちが生きている。鉄腕ウンガさんの家の蘭の花君もピノコさんとは二ブロック離れた猫住所でしたが、一面識くらいは絶対にあるはずです。
IMさん、大げさ過ぎるかもしれませんが、これがスーパー・ピノコたちの系譜であり、アイデンティティです。どうかピノコさんの歴史を忘れないでいて下さい。お願いします。
ATさん、長い間のピノコさんの投薬などの世話と心配、ありがとうございました。心底感謝しています。ATさんにはピノコさんとの「サヨナラ」、つらい別れだったと思いますが、「厳寒に向かう季節の前に、年老いてゆくピノコさんには、これが一番いい選択であり、幸福への最終出口であり、最終便であり、最後の切符なんだ」と判断した私たちの決断をどうか許して下さい。

寄る辺ない地獄のような日々を生き、そこに青い空から幸福の雲の糸が垂れて来たなら、やはり「ピノタン雲に乗る」で雲のじゅうたんの上をフワフワ歩かせてあげたかったのです。

ある場所の麦わら猫のララと名付けた子(5年の付き合い)は、私たちのたった一日二日の判断ミスで永遠に姿を見失ってしまいました。その後悔がありました。


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